定期巡回で提供する「看取り」とは。改めて考えたい、自分らしい旅立ち。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護を通して、自宅での生活を続けるクライアントに対してサービスを提供するなかで、やがて「看取り」と向き合うときがやってきます。

誰もが平等に迎える死に向き合い、最期の時まで自分らしく過ごすことができるようにサポートしていく定期巡回の看取りは、どのようなサービス内容になっているのでしょうか。

今回の記事では定期巡回のなかで提供する看取りについて詳しくご紹介していきます。

目次

定期巡回の存在意義

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、介護が必要な状態と認定されながらも自宅で自分らしく暮すことを選択したクライアントに対して、24時間体制で定期巡回・随時対応・随時訪問・訪問看護の4サービスを提供することで自宅生活をサポートしています。

介護度によって基本的な月額料金が決められていますので、サービスを利用した回数や時間帯に関わらず、安心して必要量のサービスを受給することが可能です。

定期巡回という介護保険サービスがあることによって、住み慣れた自宅での生活を継続できるクライアントや、経済的な不安を感じることなく介護サービスを利用できるクライアントがいます。

定期巡回の利用者数

2020年に厚生労働省が発表した資料によると、2019年時点で日本には937事業所が定期巡回を提供しており、事業所あたりの平均利用者数は26.1人となっています。

2018年3月から2019年3月に事業所あたりの平均利用者数は2.0人増加しており、年々需要が高まっている介護サービスであることがうかがい知れます。

【参照】(6)定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス提供状況に関する調査研究事業(結果概要)(案)(厚生労働省)

自宅で迎える看取り

自宅で暮すクライアントをサポートしていくなかで向き合う必要があるのが、旅立ちの課題です。

日本の介護保険制度において介護度を認定できるのは、基本的に65歳以上の方となっています。

特に年齢の影響で介護が必要な状態にまで身体機能が低下しているクライアントや、認知症を患っているクライアントの場合、死はそう遠くないところにある課題なのです。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護では「自宅で最期を迎えたい」「最期のときまで住み慣れた場所にいたい」と考えるクライアントの意志を尊重し、クライアントや家族に寄り添った看取りを提供していきます。

そもそも「看取り」とは

看取りは、クライアントに近づきつつある最期の時に備えて行う介護サービスです。

主に昭和以前の日本では延命措置こそ正義と考えられ、人工呼吸器や経管栄養など医療デバイスの力を借りて心臓を動かし続けることが良しとされていた時代がありました。

しかしながらクライアントの尊厳や意志の尊重といった観点から、最近ではクライアント自身の考え方を最大限に敬重したうえで、意向を最大限に配慮した旅立ちを提供するという考え方が主流になりつつあります。

特に看取りは、医師の指導に基づいたクライアントの肉体的・精神的な苦痛を取り除くケアを行いつつも、必要以上の延命措置を行うことなく生活に必要なサポートを行う介護サービスを意味する言葉です。

同じく旅立ちが近いクライアントに対して提供するサービスという共通点があっても治療や医療行為を中心に行うターミナルケアや、治療や延命を目的として行われる緩和ケアとは異なるサービスですので、注意が必要です。

看取りを行う際の注意点

定期巡回・随時対応型訪問介護看護に限らず、看取りケアへと移行する際はクライアント自身もしくは家族の同意が必要になります。

医師の診断を踏まえたうえで、例えば「胃ろうは行わない」「人工呼吸器は使わない」などといったクライアントと家族の意向を確認し、最期のときに向けてどのような介護サービスを提供していくのか、改めて話し合う必要があります。

介護計画の見直しも

通常であれば1〜3カ月といった定期的なスケジュールで見直しを行っているケアプランも、定期巡回の目的が看取りへと移行するのに合わせて見直しが必要になります。

医師とアテンダント、ケアマネージャーなどがクライアントと家族の意向を汲み取り、一丸となって介護サービス提供の方向性を話し合っていきましょう。

定期巡回で提供される看取りの内容

特に定期巡回が提供する看取りは、自宅で生活を続けるクライアントに対して提供されるサービスになってきます。

医師や家族との連携をとりながら、身体介護・生活支援を中心にクライアントが自宅で迎える旅立ちを看取りという形でサポートしていきます。

定期巡回で提供される看取り①肉体への負担を緩和

死が近づいてくると身体機能の様々な部分に変化が見られ、痛みや違和感を覚えるクライアントも少なくありません。

看取りでは可能な限り肉体的なストレスを緩和し、クライアントの負担を減らすことを目的として、身体をさすったり声かけを行ったりします。

定期巡回で提供される看取り②精神面のケア

死期の訪れを感じたクライアントの多くは不安や恐れを感じ、メンタル面が不安定になることも珍しくありません。

定期巡回では穏やかな旅立ちをサポートできるように、話を聞いて相談にのる、好きだった食べ物や音楽などで気持ちを落ち着かせる、ベッドの周りに思い出の品を飾るなどして、クライアントの不安を取り除くことができるようなケアを行っていきます。

定期巡回で提供される看取り③24時間体制での相談受付

特に看取りに限らず、定期巡回・随時対応型訪問介護看護では24時間365日体制でクライアントからの緊急連絡に対応する仕組みの随時対応サービスと、随時対応の内容次第ですぐにクライアントの自宅をアテンダントが訪問する仕組みの随時訪問サービスが含まれたサービスです。

旅立ちが近いクライアント自身やその家族からの連絡を休日や祝日、また深夜や早朝であっても確認し、緊急時にはすぐに訪問可能な体制が整っています。

定期巡回の看取りは、クライアントの旅立ちをお手伝いします

定期巡回・随時対応型訪問介護看護において、クライアントに死期が近づいてきたときに提供されるサービスである看取りについてご紹介いたしました。

穏やかに自分らしく、そして自宅でその時を迎えたいというクライアントの意志を尊重して支えていくサービスこそが、定期巡回の提供する看取りです。

日本各地で定期巡回事業所を展開中の定期巡回サービス土屋でも、クライアントや家族が「いい旅立ちだったね」と納得することができる看取りの提供を行っています。

自宅での介護生活継続を検討中の方は、ぜひお気軽に定期巡回サービス土屋までお問い合わせください。

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