介護が必要な状態でありながらも「住み慣れた地域での暮らしを続けたい」「最期の時まで自宅で過ごしたい」と願うクライアントをサポートするのが、定期巡回随時対応型訪問介護看護です。
2006年に行われた介護保険制度の改正によって新しく確立された「地域密着型サービス」に分類されるサービスである定期巡回随時対応型訪問介護看護は、市区町村の指定した事業所によって提供されています。
そこで今回は、定期巡回随時対応型訪問介護看護を提供している事業所が、どのような人員基準で運営されているのかについて分かりやすくご説明していきます。
定期巡回随時対応型訪問介護看護について知りたい方や、定期巡回随時対応型訪問介護看護での勤務を希望している方の参考になる内容となっていますので、どうぞ最後までご確認ください。
またこの記事を読んで定期巡回随時対応型訪問介護看護の利用や介護職への転職が気になった方は、各地にサービス提供を予定している定期巡回サービス土屋までお気軽にお問い合わせください。
定期巡回随時対応型訪問介護看護の事業所
定期巡回随時対応型訪問介護看護は、地域で暮らす要介護者をサポートするための地域密着型サービスです。
介護サービスは例えば離島や過疎地域といったエリアや、戸建てが少ない都会などでは、需要のあるサービスが異なります。
そのため地域密着型サービスでは、地域ごとに必要とするサービスを、地域の特性に合わせて提供することを目的としています。
地域ごとに異なる介護のニーズを反映させるため、地域密着型サービスを管轄するのは市区町村となっています。
したがって定期巡回随時対応型訪問介護看護も、所在地の市区町村によって管理されており、サービスを希望するクライアントも居住する自治体の事業所しか利用することはできません。
定期巡回随時対応型訪問介護看護の事業所が提供するサービス
定期巡回随時対応型訪問介護看護の事業所では、定期巡回・随時対応・随時訪問・訪問看護の4つの介護サービスを提供しています。
「一体型」と呼ばれる事業所では、この4つのサービスを全て提供できる人員体制を整えていることになります。
一方で「連携型」と呼ばれる事業所では、定期巡回・随時対応・随時訪問の3つのサービスのみを提供しています。
連携型事業所では、訪問看護に関して指定訪問看護の事業所と連携する形を取っています。
事業所の人員基準
定期巡回随時対応型訪問介護看護を提供している事業所が遵守すべき人員基準は、以下の通りです。
訪問介護職員
一体型事業所の場合、まずは訪問介護職員が1日のどの時間帯であっても、必ず1人以上勤務している必要があります。
訪問介護職員は定期巡回の訪問員・随時対応サービスのオペレーター・随時訪問の訪問員という3つの業務を担当します。
2018年以降は全ての業務を1人で兼任することが認められています。
また夜間(18時から翌8時まで)に関しては、オペレーターと随時訪問の訪問員は必ずしも事業所内で勤務をする必要はありません。
クライアントからのケアコールを受け取ることができる環境設備が整っているのであれば、在宅勤務などの勤務スタイルが認められています。
訪問介護職員として勤務することができるのは、介護福祉士・介護職員実務者研修課程修了者・介護職員初任者研修課程修了者のいずれかの資格を保持している方となっています。
計画作成責任者
計画作成責任者は、クライアントの情報や状態を踏まえたアセスメントを行い、ケアプランを作成します。
またモニタリングと呼ばれるクライアントの経過観察を行い、必要に応じてケアプランの見直しを行うことが、計画作成責任者の業務です。
計画作成責任者になるためには、看護師(准看護師を含む)・社会福祉士・介護福祉士・介護支援相談員・医師・保健師のいずれかの資格を有している必要があります。
事業所の管理者
事業所の管理者は、定期巡回随時対応型訪問介護看護の事業所ごとに1人の配置が必要となります。
管理者になるために必要な資格は特にありませんが、その事業所に常勤していることが管理者の条件となります。
看護師(一体型事業所の場合)
一体型事業所として定期巡回随時対応型訪問介護看護を提供する場合は、常勤換算で2.5人の看護師もしくは准看護師が勤務している必要があります。
常勤換算とは、4週間の間に勤務をした該当職員の勤務時間をすべて足して、その数を常勤職員が勤務した場合の数値で割った数のことです。
この場合は「4週間に所属する看護師が勤務した時間数の総合計÷1人あたりの常勤職員が4習慣で勤務すべき時間=2.5以上」の場合が、事業所としての人員基準を満たす数値ということになります。
またこの2.5人以上のうち、1人以上は、常勤の保健師または看護師であること、さらにサービスの提供時間帯を通して連絡体制が確保された職員が1人以上在籍していることが、人員基準の条件となってきます。
連携型事業所の場合
連携型事業所の場合は、人員基準として看護師を在籍させる必要がありません。
その代わり地域にある訪問看護事業所のうち、緊急時訪問看護加算を算定することができる「指定訪問看護事業所」とよばれる看護事業所とが連携契約を結ぶ必要があります。
質の高い定期巡回随時対応型訪問介護看護の提供のために、人員基準が定められています。
定期巡回随時対応型訪問介護看護は年中無休の24時間体制で、自宅で暮らすクライアントにとって必要な介護サービスを届けることが使命です。
そのため人員基準に関しては細かいところまで定められており、地方自治体の指導に基づいて、質の高い介護サービスを整える体制が整えられています。
なお定期巡回サービス土屋では、定期巡回随時対応型訪問介護看護の人員基準を満たす職員になるために必要な資格取得をサポートしています。
この記事を読んで介護業界への転職や、定期巡回随時対応型訪問介護看護に興味を持った方は、定期巡回サービス土屋までお気軽にお問い合わせください。