近年では高齢や認知症などを理由に介護が必要と認定されても、介護施設などに入所することなく、自宅での生活を続ける方が増えてきています。
要介護状態にあっても大切な家族と暮らす住み慣れた自宅での時間や、自分らしく過ごすことのできる慣れ親しんだ街での生活を継続したいというクライアントの意思を尊重し、介護保険制度では様々な介護サービスを提供しています。
特に自宅での暮らしをサポートする代表的なサービスといえば、訪問介護です。
クライアントの自宅をアテンダントが訪問することによって、クライアントが日常生活のなかで感じている困りごとをサポートするための訪問介護。自宅での生活を続けたいと願うクライアントにとって訪問介護サービスは欠かすことのできない存在です。
しかしながら介護度が進行し、筋力や認知機能の低下からクライアント自身ができないことが増えてくると、訪問介護の利用頻度が上がり、料金面での不安が募ることになります。
そこで今回は、料金の心配なく必要な量の訪問介護を利用する方法についてご紹介していきます。
家族の在宅介護に辛さを感じている方や、クライアントの日常生活に不安を感じている方は、参考になさってくださいね。
訪問介護の制約
訪問介護は、介護保険制度に基づいて提供される訪問型介護サービスです。
訪問介護員(ホームヘルパー)がクライアントに自宅を訪問することによって、身体介護・生活援助・通院介助を基本にサービスを提供します。
訪問介護は介護保険制度の適用によって利用することができますが、支給限度額を超えて利用した分は全額自己負担での請求です。
そのため原則1割と定められた自己負担のなかで訪問介護を利用する場合、支給限度を意識した回数までしか利用できないことになりますので、注意しましょう。
また訪問介護には、通称「2時間ルール」という規定があります。
2時間ルールは、訪問介護で同じ内容のサービスを2回以上提供する際の間隔が概ね2時間以内であった場合は、サービスの提供回数を1回とみなす、というルールです。
例えば同居の家族が日中は全員仕事に出かけているので訪問介護のアテンダントにおむつ交換を依頼したいという場合は、2時間以上は間隔を空けないとお願いできません。
介護度が上がり、より介護のサポートが必要になってくると、2時間ルールによって十分な量の介護サービスを利用できないという悩みが生じます。
「訪問介護だと限界」と感じたら定期巡回の検討を
「必要量の訪問介護を利用していたら、支給限度額を超えて料金が高額になってきた」
「2時間ルールの間は家族が介護を担当しているが、肉体的に辛い」
このように訪問介護の利用では料金や時間的な負担が大きすぎると感じるようになってきた方は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、月額料金が介護度によって固定されている定額の介護サービスで、定期巡回・随時対応・随時訪問・訪問看護の4サービスから構成されています。
このうち定期巡回サービスは、従来の訪問介護に含まれる移動介助を提供することはできませんが、1回15分程度のクライアント宅訪問を1日に何度でも利用することが可能です。
また訪問の間隔や頻度にも制限がないので、1時間おきの体位変換や90分おきの水分補給声かけなど、2時間ルールに囚われることなく必要量のサービスを依頼することができます。
定期巡回の利用料金
定期巡回の料金はクライアントの介護度と訪問介護の利用有無によって異なります。
自己負担となる料金の目安としてはおおよそ6,000円〜30,000円で、24時間365日年中無休でサービスを利用することができます。
現在利用している訪問介護の料金が高額になってしまっている方は、一度ケアマネージャーに相談して定期巡回・随時対応型訪問介護看護を利用した場合の試算と比較してみることをおすすめいたします。
定期巡回の提供体制
定期巡回・随時対応型訪問介護看護では訪問介護に類似したサービスを提供する「定期巡回」に加えて、24時間体制で緊急連絡に対応する「随時対応」・緊急連絡の内容次第で緊急的に居宅を訪問する「随時訪問」・医療と介護をつなぐ「訪問看護」も、定額の料金内で利用可能です。
特に専用の通信機器を用いることによって、ボタン一つで事業所に連絡できる随時対応サービスは、単身や夫婦のみで暮らしている世帯にとって大変心強い存在です。
「転んでしまって起き上がることができない」「家族の脈が早くなり、寒気で震えている」というような、いつもと違う様子を感じたら休日・夜間を問わず365日いつでもアテンダントに連絡を取り、相談することが可能なシステムですので、看取り期をむかえたクライアントからのニーズも非常に高いです。
訪問看護との連携
また定期巡回は、訪問看護と連携したサービスの提供も行っています。
医師の指示に基づいて訪問介護を利用することによって、看護師による服薬管理や医療的なサポートといったサービスが自宅で受けられますので、特に退院直後や、持病によって医療的ケアが必要なクライアントからのニーズが非常に高くなっております。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の4サービスのうちの1つである「訪問看護の利用有無」によって料金は異なりますが、利用回数や頻度によって料金が変わることはなく、月額固定制のまま利用できますので安心です。
訪問介護の料金に悩んだら、定期巡回の検討を
介護度が進行したり、在宅介護だけではクライアントの日常生活を支えることが難しくなってきたりしたときに検討したいのが定期巡回・随時対応型訪問介護看護です。
訪問介護を何度もお願いすることで発生してしまっていた自己負担の料金であったり、2時間ルールによって調整がつかない部分であったりを解決してくれるのは、固定月額制で年中無休のサービス提供を行っている定期巡回・随時対応型訪問介護看護ならではの特徴といえます。
定期巡回サービス土屋では、日本各地で定期巡回サービスの事業所を展開し、多くのクライアントの方に24時間365日体制の定期巡回サービスを提供しております。
定期巡回の利用について詳しく知りたい方、訪問介護の料金にお悩みの方はどうぞお気軽にご相談ください。