定期巡回サービスでは訪問看護も利用できるって本当?メリットもあるの?

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、定期巡回・随時対応・随時訪問・訪問看護から構成される介護保険サービスです。

超高齢化社会と介護人材の不足が社会問題となる中で、地域に暮らす高齢者を社会全体で支えていこうとする仕組みである地域包括ケアシステムの柱となるサービスとして、2012年よりサービスの提供が開始されています。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は介護と医療が連携してサービスを提供していますが、定期巡回サービスに含まれる訪問看護を利用することに、メリットはあるのでしょうか。

今回の記事では、定期巡回サービスと同時に利用する訪問看護について、詳しくその関係性を掘り下げていきます。

目次

訪問看護とは

訪問看護は、自宅で暮らし続けることを望むクライアントに対して提供されるサービスです。

看護師あるいは准看護師がクライアントの自宅を訪問し、一人ひとりが必要としている持病や障がいに応じたケアを行います。

定期的なバイタルチェックで健康状態が悪化することを防止する役割や、病気の回復に向けたサポートを行う役割を担う他に、かかりつけ医の指示があった場合には医療処置を行い、最期の時を迎えたクライアントに対する看取りケアを行うことも可能です。

高齢者の訪問看護利用にあたって

高齢者が訪問看護を利用したいと希望した場合は、医療保険の適用もしくは介護保険の適用という選択肢があります。

医療保険を利用した場合

医療保険の場合は1回30分から90分程度の利用が基本となりますが、病気や健康の状態によっては毎日の利用が可能です。

医療保険を利用することに対して特に上限額等は定められていませんので、必要な量の訪問看護を1割から3割の負担で利用することができます。

介護保険を利用した場合

介護保険が適応されるケースでは、ケアプランに沿って訪問看護が提供されます。

1回の訪問時間は20分・30分・60分・90分の4区分に分かれています。

基本的には医療保険よりも自己負担額が抑えられていますが、介護保険には支給限度額が定められていますので、介護区分ごとに定められた上限以上にサービスを利用した場合や他の利用サービスとの兼ね合いによっては、自己負担金額が大きくなってしまう可能性があります。

定期巡回サービスに含まれる訪問看護を利用した場合

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は月ごとに決まった固定料金で利用することが可能な介護保険サービスです。

そのため定期巡回サービスを訪問看護ありで利用した場合は、月額料金の中に訪問看護の量料金も介護保険の適用として含まれています。

利用時間や訪問頻度によって料金が変動することはありません。

定期巡回サービスの訪問看護を利用する条件

定期巡回サービスは、地域包括ケアシステムの中核として提供されている介護保険サービスです。

地域密着型のサービスになりますので、クライアントが住んでいる自治体から認可された事業所以外を利用することはできません。

例えば自宅の隣の市に所在する定期巡回事業所を利用することは不可となっていますので、注意が必要です。

また定期巡回サービスは、介護度認定によって要介護1〜5と認定されたクライアントが利用可能となっています。

高齢の方であっても介護度認定を受けていない方や、介護度認定で要支援1もしくは2と認定された方は、定期巡回サービスに含まれる訪問看護を利用することができませんので、ご注意ください。

定期巡回サービスで訪問看護を利用することのメリット

定期巡回サービスの最大の特徴は、サービスの利用料金が月額固定制である点です。

そのため必要としている訪問看護の回数が頻回であっても、自己負担金を心配せずに利用できるというメリットがあります。

また定期巡回・随時対応型訪問介護看護は訪問看護の他にも、定期巡回・随時対応・随時訪問が一体となったサービスです。

医療と介護が連携してサービスを提供する仕組みが整っていますので、訪問看護からも申し送りがホームヘルパーにも迅速に共有されていたり、反対に介護の中で気付いた変化が看護師に速やかに申し送りされていたりと、情報共有が早いというメリットがあります。

看取りへの対応

定期巡回サービスでは、最期の時を自宅で迎えたいというクライアントに対しての看取りケアも提供しています。

深夜や早朝、また休日や祝日であっても特別な加算が必要なく、緊急時の訪問と処置をお願いすることができますので、介護度が進んだクライアントや家族からの需要が非常に高まっています。

ただし看取りに関してはターミナル加算の対象となり、死亡月に2,000単位が加算されますので覚えておきましょう。

定期巡回サービスで訪問看護を利用する際の注意点

定期巡回サービスで提供される訪問看護を利用する場合は、その他の指定訪問看護との併用ができません。

またサービスの特性上、1人のアテンダントを自分の担当として指名することはできず、事業所に在籍しているアテンダントがチームとしてサービスを提供する形式になりますので、注意が必要です。

定期巡回サービスの訪問看護で、安心の自宅生活を

定期巡回サービスに含まれる訪問看護の特徴と、定期巡回サービスで訪問看護を利用することのメリットについてご紹介いたしました。

訪問看護は健康状態の観察や病状悪化の防止ケア、療養生活の相談とアドバイス、リハビリテーション、点滴・注射などの医療処置、痛みの軽減や服薬の管理、緊急時の対応、関係各所との連携といった役割を担い、自宅で暮らすクライアントを医療的にサポートしていきます。

特に定期巡回サービス内の訪問看護は、介護と連携してよりクライアントファーストなサービスを、定額で提供しています。

定期巡回サービスの利用を検討している場合はケアマネージャーに相談の上、お住いの地域内になる定期巡回の事業所に問い合わせを行いましょう。

現在定期巡回サービス土屋でも、日本各地で定期巡回サービスを提供しています。

今後もサービスの提供地域は順次拡大していく予定ですので、定期巡回事業所をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。

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